恋・したい

「気を付けてね」

車掌さんが心配そうに声をかけてくれる。

【ありがとうございます】

開いたドアから北風が入ってくる。柚季に手をひかれ電車を降りた。一面の雪景色へと飛び込み、線路に注意しながら歩く。

【僕ん家すぐだから頑張ってね。おんぶしよっか?】
『…なんで柚季のお家に行くの?』
【だって莉梨愛ちゃんの家2駅も先でしょ、幸い止まったのが僕の家付近だったから良かったけどね】

私の腕を掴み軽々とおんぶをしてくれた。柚季と触れるの久しぶりで嬉しくてニヤけちゃう。柚季の背中につかまって黙っていると

【もう少しだから我慢してね。かなり具合悪そうだね、気持ち悪い?】

すごい心配してくれるのね。返事の代わりに腕に力を込めて柚季に抱きついた。

【あ、見えた!今着くからね】

顔を上げて辺りを見るとそこにはでっかいお城みたいなのが。…ん?まさか彼処が柚季の家なの?
疑問に思ってるとそのお城の玄関を通り中へと。

【到着っと。莉梨愛ちゃん立てる?ゆっくりね…】

優しく降ろしブーツを脱がしてお姫様抱っこされる。

『あっ、歩けるよ!大丈夫だから…』
【この方が早いって♪】

螺旋階段を昇り右側の部屋へと入る。ベッドに横たわりマフラーやコートを剥がされクローゼットから白いパジャマを出してきて

【これに着替えた方がいいよ。楽な格好で寝た方が疲れもとれやすいと思うしね】