恋・したい

【一緒に帰ろう。はいこれ】

にっこり笑ってココアを渡された。柚季みたいに温かい。

『ありがとう、ひとりでも平気だから…』
【顔赤いくせに平気な訳ないじゃん。足元危なっかしくてほっとけないよ】
『えっ…』

なんで知ってるの?と聞く前に手を握ってきて電車へと乗り込んだ。席を探して繋いでる手を柚季の背中に隠して座る。
私が体調悪いって判ってたんだ…

【食欲はあるの?雑炊作ろっか?食べたい物とかある?】
『…寝たい』
【かなり重症だね。寄り道しないで真っ直ぐお家帰ろうね】

なんか私小さな子供みたいじゃない?


ガタンッ!!

急に電車が止まった。車内アナウンスが流れる。

(積雪の為停車致します。暫くお待ちください…)

ざわつく乗客たち。一斉に携帯を出して連絡を取り合っている。
あぁ、空気悪すぎて気持ち悪くなってきた…

【莉梨愛ちゃんちょっと待っててね】

席を立ち先頭車両へと向かって行った。ココアの缶を握りしめて平静を保つ努力をする。早く戻ってきて、心細いよ…
多分数分しか経ってないけど私には1時間くらいに感じた。
柚季が戻ってきて私の肩に手を当て

【莉梨愛ちゃん立てる?辛いけど頑張ってね。行こう】

手を引っ張りまた先頭車両へと向かう。え、どうして…?頭が働かない。