恋・したい

「先生のお部屋可愛い。ソファも座り心地いいし」
『どうして此処が?』

突然の意外な訪問者に戸惑いを隠せない。

「最近ゆずち家からよく出て行くから気になって尾行してきちゃった。両親は忙しいし他の姉さんたちは結婚したり海外に居たりして家には家政婦さんと三人なの」
『…そうなの』
「先生はゆずちの事好きなの?」

心臓が悲鳴をあげる。柚葉ちゃんの視線が突き刺さる。

「もし暇潰しの相手ならもうゆずちとは会わないでください。大切な弟が傷ついていくのが耐えられない」
『…そうね。曖昧な態度は良くないものね』
「やっぱり!?」

ソファから立ち上がり仁王立ちで私を睨む。

『違うわ。柚季の事は大切な存在ですごく…好きよ』
「二人は両想いなんだ、ごめんなさい勘違いしちゃって」
『両想いなのは確かだけど私気持ち伝えてないの』
「なんで?好きなら好きって言わなきゃ解りませんよ?」

私が教師じゃなかったら
私が柚季と同じ年齢だったら
素直にこの想い伝えられるのに

『心配かけてごめんなさい。柚季にははっきりゆっておくね』

柚葉ちゃんは少し考えてから口をひらいた。

「好きだから会いたいし好きだから触りたいし好きだからその人の事知りたくなるでしょ?先生もそうなんでしょ?」