「ナナ君や順ちゃんも、好き。でも、ゆきを見ると、なんか…こう、きゅうっ!てなんの」 ゆらゆら、揺れて。 「ゆきは、特別」 「…そっか」 床に散らばった服を払いのけて、朔良は俺の首に手を回した。 普段からこういったことは無いわけじゃなかった。 でも、その仕草ひとつ、今は。 「俺もゆき、好き」 「もっかい言って」 朔良の“耳”元で俺が言うと、それが微かにぴくんと震えた。 「すき……幸弘、」 仕草も言葉も、俺の特別。