「は?」 冷蔵庫を足で閉め、テレビに向き直る。 一人暮らしの部屋に転がる洗濯物と生活感。 青年は茶色の髪をかきあげ、牛乳をパックから直接飲み干した。 「(……猫耳注意報?)」 升野幸弘は、今まで聞いたことも無かった筈の言葉を脳内で反復させた。 リモコンを手にする。