『クリスマス祭?』





学校からの帰り道。
冬の標しであろうまだ早い時間にもかかわらずほのかに暗くなった道で、未だに言い争いながら歩いている2人の声をBGMにして私は翔に聞き返していた。




「そ、クリスマス祭。
もうそんな季節なんだな。早いよなぁ・・・」






確かに時間というものはあっという間だ。
さして忙しくなくても、目が回りそうなほど忙しくても時間というのは確実に過ぎていて、その速さといったら何にも負ける事がないだろう。



『ほんとだね・・・去年は散々だったもんね。』



そう言いながら苦笑する私に、苦笑で返す翔。