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・・・・・はッ。
10秒程、フリーズしていた私。
隣を見ると、まだ固まってる美夏の姿。
幸いにも、裕はまだ私達の存在に気付いていないようだ。
『みっ美夏!別の道で行こっ?』
そう小声で話しかけながら、やっとフリーズがとけた美夏を引っ張って走った。
私は・・・ものすごく慌てた。
見てはいけないものを見てしまったような・・・
「鶴の恩返し」に出てきた主人公も、鶴となった奥さんを見たとき、こんな気持ちだったのだろうか・・・
裕に・・・「現実」を感じた瞬間だった。
「・・・か、・・るかっ、はるか!」