「じゃ、俺はそろそろ帰るわ。彼女も待ってるだろうし・・・じゃな♪」



『うん・・・あ。裕、ありがとね!腕枕!』



私がそう言うと、裕は振り向かずにひらひらと手を振って教室に戻っていった。



私達の間に「また明日。」という言葉はない。
その言葉は、相手を「約束」という名のもので縛り付けてしまうから。



『そろそろ戻ろっかな・・・。』



裕が戻ってからボーッとしていた私はゆっくり起き上がり、教室へ戻っていった。