君のとなり―昼休みの屋上で―

私は呆れてこめかみに手をあてて『ハァ・・・。』とため息をついた。



目の前にいる裕に呆れたのではない。鍵を閉め忘れ、呑気に寝ていた自分に呆れたのだ。



しばらく頭を抱えていると、裕は私の顔を覗き込んできた。



その行為に耐えられなくなった私は『なに。』と裕に言った。



しかし、彼はまた質問には答えず、



「てゆ―かさ、あんた、もうちょっと初対面の相手に愛想よくできね―の???ほれ、笑ってみ?」

というと、私の口の両端に人さし指をあてて、おもいっきり持ち上げた。