ありがとうを今キミに


頭がついていかない。


あのダサい女が鬼姫なのか?
そんなことを考えていると、ベンチを思いっ切り蹴り飛ばす音がした

「てめぇ死ねや」

恐ろしくドスのきいたこえで怒鳴りつけるダサい女の声は男の俺でも少し恐怖を覚えた。

俺は金髪女とダサい女の言い争いを黙って見ていた。

「あたしはもう“Butterfly”とは関係ねぇんだよ!!」

そうダサい女が言った瞬間に金髪女のパンチがダサい女の顔に当たって衝撃でメガネとカツラがぶっ飛んだ。

そして露わになるダサい女の素顔



ミルクブラウンの髪
整った容姿



まさしく水瀬音桜だった…――