ありがとうを今キミに

陽向side


屋上。それが学校での俺の居場所

今日もいつも通り教室に行くこともなく真っ直ぐ屋上にきた。

太陽の光が心地よくて眠くなり目が閉じ始めたとき俺の耳に入ってきた女の声

「アンタ鬼姫…いや“Butterfly”の総長、水瀬音桜でしょ」

耳を疑った。

―――――水瀬音桜
俺がずっと探していた女。

眠気なんかぶっ飛び
俺はその声の主がいるドアの方を見た。

そこにいるのはありえねぇだろって思うくらいダサい女と金髪の女

「…なんだよ、いねぇじゃん」

そう呟いて再び寝ようとしたら

「だったら何?あたしが潰した“Shadow”の人殺し総長さん」

そんな言葉が屋上に静かに響いた。