『とりあえずエレベーターに乗ろう。きっとあれでリタルダンドのところへ行けるよね。』



しかし…


この子どうしよう…





敵対してる感じだったとはいえ、放っていくのはちょっと気が引ける。



『…よいしょっと。とりあえずリタルダンドに引き渡せばいっか。』



あたしは自分より少し背が低いその少年をおぶってエレベーターへ向かった。





エレベーターの上へのボタンを押すと、すぐに扉が開いた。



中に入り階のボタンを見たあたしは目を丸くさせた。



『ちょっと、これどういうこと…?!』

































一方、ラビはまだ半竜の少年と戦っていた。



「動きが鈍ってきたんじゃねぇか?!白兎!!!!」

「(あいつ…何てスタミナとパワーなんだ…!!長期戦にするつもりは無かったのに、強い――!!!!)」



2人は距離をとって動きを止めた。



「どうした、息があがってるぜ??さっきの自慢のスピードはどうした??」

「……………。」



少年は火球を放ち、ラビはそれを横に飛んで避けた。



「(さすがにキツいな…。仕方無い…まさか“超力”だけじゃなくこれまで使う羽目になるなんて、不覚だったな…。)」



ラビは首から提げていた金色の懐中時計を左手でぎゅっと握り締めた。