月から堕ちたアリス

『あははっ、真面目な顔で何言ってんの??そんな訳無いじゃん。だってあたし今初めてここに来たんだよ??』

「ん〜〜…何て言うかさ、記憶喪失なんだよ、あんた。…まぁ、『故意に記憶を抜かれた』、の方が正しいか。」

『何、それ………。』

「話すと長くなるんだよなぁー…。」





そう言ってラビは話し出した。

























ここは『ワンダーランド』。

あたしがいた世界で言う異世界というやつらしい。










ワンダーランドは4つの国から成り立っている。



北に位置するハートの国。

西に位置するダイヤの国。

東に位置するスペードの国。

そして今現在あたし達がいる、南に位置するクローバーの国。



その中で一番の権力を持っているのが、ハートの女王が治めているハートの国。


とは言っても、ハートの国が他の国の政治に干渉するとかいう訳ではなく、いわば4国のリーダーというだけで特に問題は無かった。





























―――ハズだった。












争い無く平和にやっていた4国に変化が訪れたのは、今から5年前のことだった――…