月から堕ちたアリス

「ふふ…他愛ないですわね。所詮あなたの力はこの程度ということ。……そうね、この蔓に棘でも生やして全身串刺しにして差し上げましょうか。それであなたはおしまいですわね!!」



ローズが新たな魔法を加えようとしたその瞬間――



アリスに巻き付いている蔓の中から青い光が発せられ、それは次第に強くなる。



「な…なんですの…?!この光は!!!!」



ローズは傘の陰に隠れ、その眩しい光に思わず目をつぶった。



その光が弱まりローズが前に目を向けると、そこにはさっきまで木に縛り付けていたはずのアリスが立っていた。



蔓には焼き切れたような跡が残っている。



「どういう、ことですの…?!あなたは魔法なんて使えるほどの力は無いはず!!!!こんなことあり得ませんわ!!」

『あり得ない……??』



アリスは杖の先をローズに向ける。



「ここではそんなこと当たり前、でしょ??」

「…ぁ……」



ローズが後退りをする。



“凛月”の先に青い光が灯り、それはだんだん大きくなっていく。