『これが、本番だね…』
「うん。」
「行くぞっ!!」
あたし達は大きな扉をくぐり、何度目かになる闘技場の中心へと足を進めた。
――そして、これが最後。
あたし達は決勝の舞台まで上ってきた。
そしてその相手は――…
「…………来たか。」
『……!!』
「やっと会えたな。」
「今日こそ決着をつけてやるぜ!!!!」
忘れもしないこの人。
あのときあたしは殺されかけたんだ。
…この“独眼のスピネル”に…!!
――カタカタッ…――
そのときのことを思い出したあたしは全身が震え上がる。
落ち着け……
止まれ…
止まれっ……!!!!
「「アリス。」」
『!!』
ラビとルビーがあたしを見つめていた。
「アリスには俺たちがついてる。」
「あいつはぜってぇ俺がぶっ潰す!!!!それで何を恐がる必要があんだよ?!」
『っ………うん…!!!!』
あたしは1度頷くと、目を閉じてゆっくりと深呼吸をする。
体の震えが止まったあたしは目を開いてスピネルを見据えた。
――もう大丈夫。
“あたし達”は負けない…!!