「あっ。」



突然、アルトの腕からするりと抜けたシチビは地面に降りた。





――ヒュゥゥィッ――





そう一鳴きすると、シチビは白い光に包まれていく。



「ポコ…??!!」
























光は次第に小さくなっていく。





その白い光が消えるとシチビの姿も消えていた。



代わりに、そこには直径20cmほどの光輝く水晶玉のようなものがある。


その玉こそ、ラルゴ村の秘宝、“光宝”だ。



『アルト………。』

「…旅人さん…。ポコがね…消える前に、“ありがとう、またね。”って言ったんだ…。」

「じゃあ、またきっと会えるよ。」

「………うん。」



アルトは“光宝”を拾い胸に抱き締めた。




























「ポコ…またいつか、会えるよね――…??」



彼は静かにそう呟いた。