外に出ると、まだ冬の寒さが少し残っていて、微かに震えてしまった。
それに気が付いた松本くんは、自分のスーツのジャケットを私に掛けてくれた。
「ありがとう。松本くん寒くない?」
「俺、暑がりですから」
「そっか、ありがとう」
「いえ」
私たちは少し歩いて、近くの公園に行った。
「少し話しません?」
「そーだね」
今日、私すごい話してる。
ありえない。
「先輩って、年下興味ありますか?」
「恋に年は関係ないよ」
「良かった。そう言ってくれるとなんか安心します」
なんで私なんかに聞くのよ…
本人に聞けばいいのに…
胸が苦しい…
でも言えないよ…
「でも、松本くんの好きな人は、年下好きか分からないよ?
なんで安心するの?」
「だって、本人だから」
「えっ?」
「俺が好きなの先輩なんです…」

