点数を稼いで、本庁に印象を付けて、引っ張ってもらいたいらしい。


先輩達と一緒のほうが、楽しいのに……。


今回の仕事は、たまたま大山先輩がとった電話の、確認を、苫利先輩と命じられたのだ。

「受けたのが、大山先輩なんだから、大山先輩が確認に行けばいいんだよ。な!?」

「い、いいじゃないですか」

「何言ってんだよ。俺達は、もっと他にしなきゃいけないことあるだろ?」


しなきゃいけない事?


「例えばなんです?」

「デカイ事件解決してさぁ……欄ちゃんだって、点数上げたいだろ?」

「私はぁ」

「先輩達にいいように利用されてさぁ、欄ちゃん危ない目にけっこう合ってるだろ?」

「仕事ですからぁ」

「先輩だからって理由だけで、自分達がめんどくさい事を全部俺達に押し付けるのは、間違ってると思わないか?!」


オレタチ……(-.-)?


「めんどくさいって……先輩もいろいろ仕事があるんじゃないですか?」

「何のだよ!」

「さ、さぁ。あの、苫利先輩?」

苫利先輩は、日頃のウップンがたまっているかのように、あたしに同意を求め、刃向かえばくってかかってきた。

「欄ちゃんだって、内心は、いい加減、一人前に見てもらいたいだろ?」

「はぁ……まぁ、いつかは……」

「だろ?」


だろ(-.-)?


「なのに、あの2人の先輩は、いつまで立ってもヒヨッコ扱いして、俺達のこと全然信用してねぇんだぜ」


オレタチ(>_<)?


「デカイ事件の時は、さっさと現場に行って、あげくの果てには、単独行動起こして、さらに事件をデカクして、周りの俺達、いや、俺に迷惑をかけてるんだよ、先輩達は!」

ゼーゼーと息をはいている。


そんなに、ひどいかなぁ。


だろ?!


っていう目で、苫利先輩は、あたしを見た。

あたしは、いつもの調子で適当に答え始めた。

「ですよねぇ。苫利先輩の、言うとおりですよ(^O^)苫利先輩は、ホントによくやってますよ」

「だ、だろ?」

苫利先輩の表情が、少しずつ和らぎ口調も変わってきた。

「ホント、高遠先輩も大山先輩も、苫利先輩を理解してませんよ」