―愛束縛―




アタシと太一は霊安室の外で待っていてくれた高崎さんにお礼を言い別れ 父さんと今後の事について話した


「ごめんな 鈴
お前には辛い思いばかりさせたな 
 …鈴 帰って来ないか?これからは 父さんと鈴だけだが…」


「父さん アタシ…学校辞めようと思うんだ 辞めてバイトしてひとり暮らしがしたい そして自分のやりたい事を見つけたい」


「もう 鈴も子供じゃないんだから…お前のやりたいように やってみたらイイ
 ただし後悔だけはするな…困った時には 父さんの所に来ればイイ
太一君でしたね?我が家の醜態をさらしてしまい… 鈴の事をよろしくお願いします」


父さんは 太一に深々と頭を下げ 警察に遺体の引き取りの手続きを始めた



「鈴 帰ろうか?」
太一はアタシの手を握った



「アタシ 寄りたい所があるんだ…」