―愛束縛―



「くだらん話は休み時間に聞いてやるから…とりあえず勉強勉強」
誠二は何もなかったかのように 授業を続けた

アタシは テキストを呼んでるフリして居眠りをした



キンコーンカンコーン キンコーンカンコーン


気が付けば チャイムが鳴っていた


「じゃあ ここまで…来週までにテキストを参考に問題集をやっとくように…」


黒板を消しながら チョークを落とす

「悪い三上 それ取ってくれ…」

アタシの前にも人はいるのに…


「川島先生 はい…」


誠二は受け取るフリして アタシの指をギュッと握った