「鈴…あなたの事だから学校に出て来ると思ったの カバン忘れてたから…」 「アタシ あの家には帰らないから」 「分かってるわ 今朝早く 太一って男の人から電話があって…“少しの間預かります”って… それから“そんなに娘が可愛いいなら両親そろって迎えに来て下さい”って言われたわ」 「そう…」 「母さん もう1度よく話しあってみるわ… 良い彼ね…大切にしてもらいなさい」 母さんはそう言うと 帰って行った 母さんの後ろ姿は 疲れきっていた