―愛束縛―




手が離れた

ゲホッゲホッ
ゲホッゲホッ



 

「ごめんなさい ごめんなさい」

母親は狂った様に叫んだ




「ゲホッ ねえ母さん… ゲホッゲホッ アタシ ハァハァ 殺してよ」


「本当にごめんなさい…鈴」



「ハァハァ 母さん…?」



「・・・鈴?」



「アタシを殺してくれないなら  自分で死ぬよ…」


「待って!鈴!」



「憎いんでしょ?アタシがいなかったら 父さんはあの女の所に行って 母さんも新しい生活ができたんだよね? 今さら遅いかもしれないけど いなくなってあげるよ…」



「違うの… 違うのよ鈴」

母親は泣きながら話しだした