さっきのお兄さんと一緒に出て来たのは ドレッドヘアーの長身の人だった
「キミだね 僕の時計をそんなに気に入ってくれたのは…
そんなに気に入ってくれたんなら キミにあげるよ」
年齢不詳だけど…髪型に似合わずとても温かい感じのする人だった
「ホントに!!」
「ただし 条件があるんだ…二週間この店の手伝いをしてもらいたいんだ」
「そんなのでイイんですか?」
「キミが来てくれると助かるよ 明日からコイツもいないし…」
「兄貴 わりぃな…でもアンタが来てくれたら 俺は気兼ねなく行けるからな」
「どこかに行くんですか?」
「ああ。ちょっと で、アンタの名前は?」
「アタシの名前は三上鈴です」
「鈴さんか…僕は高崎ルイ
コイツは弟のハル…
明日からよろしくね
…とりあえず この時計はキミに預けておくよ」
「先に頂いてもイイんですか?」
「キミが付けて来てくれれば 店の宣伝にもなるしね…」
ルイさんは時計を取ると アタシの手首をとり時計をつけてくれた
「ほら やっぱりキミによく似合う…まだ時間があってないから 合わせてネ」
時計を合わせようと 携帯を見ると17時50分だった
「ごめんなさい…アタシ 約束があるんです ありがとうございます」
簡単にお礼を言うと 拓海の待つ公園に向かった



