きっとこの頃には、普段飲み慣れないワインなんて飲んだせいもあるのだろう。
朦朧とした意識の中で手を引かれるまま導かれ、覚束ない足元にベットに座らされた事も、異常に効いているエアコンの室内温度に気付かず「暑いなら上着を脱いでもかまわないよ」とそのまま総て脱がされて事にも気付かないのも、その後何が起きたかなんて次の日の日が高く昇った頃に気付く事になるなんて、総てが悪夢であって欲しいと願ってももう遅いと言う事を理解するには十分だった。