虹色箒星

私の事で喧嘩して欲しくないのに、と思いながらも気分は少しずつしか戻らない。

「じゃあ、酔っちゃう前にちょっとお願いしてみようかな?」

「お願い?」

気分はあまり良くないけど、話も変わりこれ以上悪くならないだろうと踏んで少し朦朧とした意識の中なんだろうと考える。

「実は、ロビーで待ってもらってた時に見てもらったけど、この家にはいろんな所に絵が飾ってあるのに気付いたかな?」

ロビーをはじめ、緩やかなカーブを描く階段の途中にも、広い廊下の壁にもこの部屋はもちろん食堂にもトイレにもいたる所に絵が飾られている事には気がついていた。どれも共通して同じ作者だが、その実力のわりにはサインは見たことがなくこれだけのお屋敷なのだ。作者不明と言うのは不思議に思っていた。