温かな食事は惨めな心を癒してくれる。
今日は「私は悪くない」と言うスパイスも加わって心を温かくしてくれる。
単純だ。
そんな風に自分を評価してクスリと笑ってしまう。
青山君が橘さんの料理上手を誉めて、食料庫の缶詰のレパートリーの素晴らしさを教えてくれる。

「ケーキの缶詰まであるなんて、後で見にいかなくちゃね」

笑いながらの食事なんてどれだけ振りだろう?
驚いた顔の青山君と茜ちゃんは暫くして安心したように微笑み合っていた。