随分と長い事声を立てて泣いているとどこからか香ばしい香りが漂ってきた。
振り払う事無く抱きしめててくれた茜ちゃんが

「きっと大和と橘さんがご飯作ってくれたんだよ」

今の今までの情けない姿を気にする事なくいつものように笑ってくれていた。
私はといえば心の中に溜まりに溜まった滓を流しきっのか、すっきりとした心で顔を上げることが出来「行こうか」なんて、きっと変な顔だっただろうけどつられるように笑っていた。