続いて同じように玄関へと入れば、ロビーは吹き抜け3階ほど天井が突き抜けていて、暗闇の中でも豪奢なシャンデリアが月の灯りを受け止めて燦然と輝いていた。
正面には緩やかなカーブを描くように優美な手摺のついた階段が二階へと続いていて、何よりも目を止めたのは1枚の静物画だった。
青山君が両手を伸ばしても大きいキャンパスにここから春が生まれるのでは無いかと言うくらいの花がシンプルながらもどっしりとした花瓶に活けられていた。