虹色箒星

青山君の溜息に重ねるように家の事情を説明。

「元々こっちには医大に入るつもりで来たもんだから親って言うか、おじいちゃんなんか大激怒でさ。
浪人するのも医大に行かないのと同じくらい私のことが恥かしいらしくって。
さっさと美大に入れて東京に就職させて帰ってこさせないつもりだしね」

家は病院でお嬢様って言うイメージだった私の家庭の事情がまさかこんな事になっているとは思わなかった青山君は呆れていたけど

「それでも自分の未来を切り開いてるのは立派だよ」

こんな大きな家に住んでる人に誉められるのはくすぐったい。