*王子さまの甘い誘惑*





あ…


目の前には不機嫌な


さっき水をかけられた人



「直さまに話しかけてんじゃないわよ」


「どうして?
あなたには関係ないっ」


「はぁ?
あんたCランクなのよ?
相手にしてもらえる訳ないじゃない」



そう言って


彼女はあたしの

肩を押した。



グラッ


「…っ」




あれ?


よろめいたのに倒れない。





「はい、そこまで」



「桜井くん!?」




片手であたしを

支えてくれていた。




「もーいいでしょ、直。
天宮さんがどんな子か
わかっただろ」


「あー。まあね。
期待どうりでよかったよ」




…これは


いったい


なんですかっ?






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