まずは…デートの計画だ。

男、そして『彼氏』として

きちんと計画を立ててみた。

…何というかがら空きだった。

プライドを自ら、

ズタズタにしてしまった気分だ。


それに比べ優美の計画は

ギッチリだった。

明日から遊ぶことになってるし。

明後日はぼくの誕生日だし。

優美の声は大きくて、

美術部の皆にすぐバレた。

「明日、デート??」

「いーなー。」

「両親は知ってるの??」

「両親優しい??」

両親、両親…

「明日は、ウチん家ねっ!」

ぼくの頭は『両親』の単語で

一杯だった。