旦那様は社長


「な、何なの一体?まだ文句が言い足りないわけ!?」


「ちげーよ」


「じゃあ用がないのなら離してッ!!」


あたしは掴まれた腕を振り払おうと、精一杯の抵抗を試みた。


だけど所詮、女の本気で男の力に勝てるわけもなく。


「お前と結婚してやるよ」


「あっそ、じゃあ離して……って、えぇッ!?」


するの!?

あんなにあたしを貶しておいて、結婚……?


「な、何でよ。あたしたちは世界一相性悪いと思うけど」


「だな。分かってるよ、そんなこと。誰がお前みたいな女と望んで結婚するかよ」


「そう思うならやめてよ!!」