旦那様は社長


「すみません。お待ち頂いてしまって」

「いいえ。それより何か食べます?」


あたしにメニューを手渡しながらニッコリ微笑む彼女。


これから何を言われるのか分からないという恐怖心から、つい身構えてしまうあたしがいる。


あたしはクラブハウスサンドセットを注文して、再び彼女に視線を戻した。


「あの、今日は一体どういったご用件ですか?」


分かっているものの、いきなり『社長のことですか?』とは言えない。


「あなた、悠河の奥様なんでしょう?」


「えッ」


彼女はあたしたちの秘密を……知っている?