「え……」 髪の毛を撫でる手がピタリと止まる。 「あなたが好き」 あたし、本当の夫婦になりたい。 もう誤魔化さないって決めたから。 だからあなたも、誤魔化したりしないで。 暫らく続く沈黙。 あたしの心拍数はどんどん上がってきて…… この沈黙に耐えきれなくなってくる。 “早く、何か言って” そう心が叫んだ。