旦那様は社長


あれからどうやってマンションの部屋まで辿り着いたのか、まったく記憶にない。


気がつくと、リビングの床にペタリと座り込んでいた。


外はいつの間にか真っ暗で。


だけど社長は……


まだ帰ってきていない。


「まだあの人たちと…」


時計を見ると、もう21時を過ぎていた。


あたしの頭は今も真っ白のまま。


仲良し家族にしか見えなかったあの光景。


自然に組まれた腕と。


……繋がれた子供の手。


ねぇ、社長。


あたしの知らない何かが……あるの?


もうこれ以上は自分の頭で考えられない、そう思った時。



「光姫?いるのか?」


帰ってきた社長がリビングに顔を覗かせた。