「でも……小林くんの家、逆方向でしょ?」 そう言った瞬間、涙が出てきた。 「……ごめ。なんか……ありがと」 言葉にならなくて、ひたすら感謝の気持ちを言った。 「家、どこ?」 そう言って小林くんは家まで送ってくれた。 帰る頃には、『さっきの出来事』を小林くんにちゃんと説明出来て、 「知らない人にはついていかないように」 そう言って叱ってくれた。 ・