そのオトコノコはアハハ!と笑って言った。
「それなら大丈夫。ほら、きみと同じ塾に通ってる○○ちゃん。あの子、オレの友達なんだ。知ってるでしょ?」
「うん」
同じ塾のとても可愛い女の子、○○ちゃん。
知っている女の子の名前が出て、わたしはホッとする。
「じゃあさ、来てよ」
「その呼んでいる友達って、誰なんですか?」
「●●って名前なんだけど……言っても知らないよね?」
「知らない……」
「大丈夫だよ、もし何かあったらオレが守ってあげるから!オレだってオトコだよ?女の子一人くらい守れるしさ。『連れていく』って約束しちゃったし、オレに友達との約束、守らせてよ。絶対守るから!」
その真剣な口ぶりは悪い人には思えない。
「……どこに行けばいいの?」
わたしがそう言うと、オトコノコは嬉しそうな顔をしてわたしに言った。
「こっち!ついて来て!!」
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