ヤツは本気だった。 『しょうがないか……』 自業自得だったわたしは死ぬ覚悟を決めた。 いつも穏やかで 明るくて優しくて わたしが嫌がることを決してしなかったオトコノコの豹変。 オトコノコはわたしを乗せたまま海に向かって猛スピードで走り出す。 ドッボーン!! の直前に、車は急ブレーキ。 「ごめん……やっぱりお前を傷つけること出来ない」 ハンドルに顔を埋めて、オトコノコは言った。 ・