実際、何度もノリコの聖域へノリコをさらいに行ったオトコノコたちもいた。 「さあ、姫!」 オトコノコは手を伸ばす。 しかしノリコはその手を取らない。 『その手を取りたい』そう思ったこともノリコにはあった。 でも。 「アイツじゃノリコは無理に決まっている」 そう周り(のオトコノコたち)が決めつけていたから、ノリコはそれに応えるしかなかった。 いつしか、 『手を伸ばすヒマもないまま、体ごとさらってほしい』 そう心に秘め、完全に受け身になる。 ・