目の前のオトコノコを見て、わたしは考える。 いつ どこで 誰と 何をしている時 惚れられたのか? 接点は? 交わした会話は? 反応は? 黙り込むわたしを見て、オトコノコは『悩んでいる』と思ってくれる。 「言いたかっただけだから、じゃあ……」 そこで退散してくれれば有り難い。 そそくさとその場を離れようとするオトコノコに向かって言うだけだ。 「ありがとう。すごく嬉しかった。これからも友達でいてくれる?」 『嫌だ』と答えるオトコノコはまず、いない。 ・