桜、ふわふわ 2nd season

透き通るような耳障りのいい声。

電話の相手が誰かは、すぐにわかった。


うつぶせ状態だったオレは、話しがしやすいようにと、体の向きを変えた。


「いや。ええよ。……って、今何時?」


寝起きのせいで声はガラガラだけど。


《えーと……。1時すぎ。ごめんね、こんな時間に。……迷惑だったよね。……もう切るね》


オレは「あはは」って笑い声を上げた。


「なんやねん。もうええって。今更切られても、こっちは目ぇ覚めたわ」

《だよね。ごめん……》

「どうしたん? また眠れへんのか?」

《……うん》

「……旦那は?」

《あの人は……仕事忙しいから……。今夜も帰らないって》

「そうか……」


オレはむくりと起き上がる。

ベッドから出て、キッチンへ向かった。


「じゃあ、眠くなるまでつきあったる」

《小寺君、ありがと》

「おう」