─暴走族のお姫さま─




奈菜は紙にペンを走らせた。



【ごめん】



奈菜はそう書くと
涙を溜めた目で俺を見た。



「なんで奈菜が謝るんだよ」



俺はそう言って
奈菜の頭を撫でた。



【もう未來を遠くに
感じたくないよ】



奈菜がそう紙に書いた瞬間。



紙に涙がポタッと
一粒落ちた。



【あたし、この数ヶ月
苦しくて
寂しくて
何度も溜まり場に
行こうとした】



涙がまた落ちてきて
紙を濡らしてく。



【でも…
行けなかった】



奈菜は一度ペンを置いて
涙を拭いた。