─暴走族のお姫さま─




それからは奏と柚希がきて
柚希と2人きりにしてくれた。



「奈菜…」



柚希はギュッとあたしを
抱き締める。



「柚…希…っ
あた…あたし…っ
汚れちゃった…」



「奈菜…
怖かったね…
怖かったね…っ」



怖かった。



すごく



すごく



怖かった──…




その瞬間。



あたしは張っていた何かが
切れたみたいに
涙が溢れ出した。



「うわぁ────ん…っ」



「大丈夫…
もう大丈夫だから…」



「った…怖…かった」




「うん、怖かったね
大丈夫、大丈夫だよ」



柚希が背中を
ずっと擦ってくれていた。