「抱き締めて…いい?」 俺は今すぐにでも 奈菜を抱き締めて 安心させたかった。 奈菜はコクンと頷いた。 俺は座り込んでいる 奈菜に合わせてしゃがむと 優しく抱き締めた。 抱き締めたとき 奈菜がビクってなった。 俺が抱き締めても 奈菜は抱き締め 返してこなかった。 「奈菜…ごめん」 いつもの奈菜の香りは しなかった。 かわりに 血の鉄っぽい臭いがした。