─暴走族のお姫さま─




「あ…奈菜、大丈夫?」



柚希の声が
みんなの声が
なんでか妙に染みてくる。



「うっ…ふぇ…柚…希」



「奈菜…」



あたしはその場に
しゃがみこんで
大声で泣いた。



「柚希──…っ」



「奈菜…大丈夫だよ。
思い切り泣いて。
あたしはここにいるから」



「…っ…ふぇ…うわぁ──…」



「大丈夫、大丈夫」



未來…



あたしは未來に
会ってから
ずいぶん涙もろく
なったみたいだよ。



幸せになんてなれないよ。



未來がいなきゃ
幸せになんてなれないよ。



未來…



ごめんね…



あたし…
まだ前みたいに
笑えない。



幸せになれない。



ごめんね。



未來がいなきゃ
幸せになれないなんて
あたしは最低だ。