─暴走族のお姫さま─




2人で話している内に
あたしはいつの間にか
寝てしまっていた。



スヤスヤと眠るあたしに
昴さんが毛布を
かけてくれたことは
眠っているあたしには
わからなかった。



夢の中で
あたたかい何かに
包まれたような
感覚に陥っていた。



「子どもみたいな
顔して寝るんやな」



そう言って
あたしの頬に伝う
一筋の涙を
拭ったことも
あたしは知らない。



ただわかっていたことは
すごく寂しかったこと。



何をしていても
寝ていても
昴さんと話していても



寂しかった──…