─暴走族のお姫さま─




「大丈夫やで。
ずっとここにおるから
思いっきり泣き」



「……っ」



あたしは男の人の
腕の中で何度も頷いた。



お兄ちゃん…



未來…



思い浮かぶのは
2人の顔ばかりで…



胸が苦しくなる。



「…っ…ありがとう
…ございましたっ」



あたしがそう言うと
男の人はあたしを
そっと解放した。



あたしは御辞儀をして
立ち上がると歩き出した。