俺は走って
追いかけようとしたのに
なぜか追いかけれなかった。



ただ奈菜に押し離された
胸が痛くて震えていた。



蘇る記憶が
匂いが
声が
笑顔が



俺を苦しめる。



あんなつもりじゃ
なかったのに…



なぁ…奈美



ごめんな──…