「その後も花火が終わるまでずっと教室にいてくれたじゃん?何か話した訳じゃないけどさ、それでも、俺の存在が認められたみたいで、なんだか、救われた」

「、」

「この子の傍にいたら、俺はきっと自分らしく生きられるんじゃないか、って。もう、無理して笑わなくてもいいんじゃないか、って。初めてそう思えた」

苦しい。
息が詰まる。
呼吸が上手く、出来ない。



「だから、」

やめて、ダメ。
この先は言わないで。


「本気で俺と付き合って欲しい」





ギュッとつむった目から、何故か一筋の涙が流れた。




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