「やっぱ、俺、ロビーで寝るよ。昨日もテツが部屋が暑いって言ってロビーで寝てたし。でかいソファあるし、荷物だけ早紀ちゃんの部屋に置いてて。」


そう言うと、敦くんは立ち上がり



「帰ろっか」


そう言って歩き出した。



「・・・・・」



なんか今日一日から回り。



私だけなのかな?



一緒に居たい、触れて欲しい、キスして欲しい・・・敦くんの事、もっと知りたい。



ずっとそんな事ばっかり考えて。



子供みたいに敦くんの事ばっかり考えて・・・・


大人の恋愛・・・出来てない・・・・




ギュッとひざの上で手を握り締めて。



涙が流れるのを絶えた。



泣いちゃダメ。



子供みたいって、呆れられちゃう。



でも、普通に敦くんの横、並んで歩けないよ・・・・



「早紀ちゃん?」



後ろに居ないことを不思議に思った敦くんが振り向いた。



ゆっくりこっちに向かって歩いてくる。



大人なら、ここで平気な振りして笑えるのかな・・・・?